ニセのバス停設置で徘徊防止対策-ドイツ-
ドイツの老人ホームで偽物のバス停を設置して徘徊を防止するという対策が行われ、バス会社も提携して大きな成果を上げています。
偽物のバス停は本物そっくりにつくられ、認知症患者は偽物のバス停においてあるベンチに腰を掛け、少し経つと施設に帰っていきます。なぜこの対策が成果を上げているのでしょうか。
徘徊の理由は不安
高齢者は自分はどこかに行かなければいけないのにここにいるのではないのか?という不安から徘徊してしまいます。
・家に帰らなければいけないから
・会社に行かなければいけないから
理由は人それぞれですが、大きな不安を抱えているのは共通です。
徘徊の手段は公共手段
徘徊の際、多くの高齢者は電車やバスなどを使って遠くに足を延ばしてしまいます。
これらの理由から、ニセのバス停を設置すると、高齢者はバスに乗って移動しようと、バス停に向かいます(ドイツの老人ホームの例ではうまく職員が誘導していました)。
すると、ここでバスに乗って帰れる(出社できる)と感じ、ひとまず安心します。5~10分ほど経つと、認知症患者は何をしようと自分がここにいるのかを忘れてしまいます。
そのころに職員が、そろそろ施設に戻りましょう、と誘導し、患者を施設に戻します。
これにより徘徊が防止されるそうです。
バス会社と提携してここまでしてしまうのも思い切った試みですね。
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