大腿骨の骨折=寝たきりなのか
高齢者が転倒し、大腿骨を骨折。そのまま寝たきりになるという話をよく聞きますが、『高齢者の大腿骨骨折=寝たきり』なのでしょうか。
高齢者が寝たきりになる直接の原因(厚生労働省の国民生活基礎調査)では、脳卒中、認知症、老衰に続く4番目に骨折となっています。骨折による長期入院は、2位の認知症と3位の老衰にもつながっていきますから、関節的な原因を入れるともっと多いでしょう。
自然にくっつけるか、手術か
高齢者の場合、大腿骨骨折の後、自然に骨がくっつくまでは時間がかかってしまいます。その間、動けない状態になるため、筋肉が弱り寝たきりにつながるというケースが多いです。
なので、なるべく早期に手術をし、リハビリをすることが復帰への道だそうです。80歳でも90歳でも、他の病気などにもよりますがリハビリを行って歩けるまでに回復することは可能です。
手術は本人の体の状態によって可能かどうかが決まりますが、手術によって生命にかかわるほどの体力を奪われることは通常はないそうです。
入院でベッド生活が長引くと認知症になる可能性も高くなるので、できるなら早めにリハビリを開始するほうが体の為にも脳の為にも良い結果に繋がるでしょう。
リハビリは本人の意思が重要
リハビリは、本人のやる気が非常に大切です。よく、ドラマなどにも大切なシーンとして描かれるように、非常につらく厳しいものですから、本人の歩きたいという強い意志と頑張りがないと難しいものです。
一見それほどやる気を見せなくても内に秘めた強い意志力でリハビリを行う方もいるので、やる気なさそうと決め込まず、スムーズにリハビリに移行できるような周囲のサポートも重要です。そしてもちろん周囲の応援も本人の大きな力となります。
『高齢者の大腿骨骨折=寝たきり』になるかどうかは、ベッドで過ごす時間にかかわる手術の可否と、本人の意志の強さによる、ということのようです。
寝たきりになると見える世界は部屋の中だけ、自分ではトイレにも行けずに食事もできない、介護者にも大きな負担をかけてしまう、と不幸な生活になってしまいます。
出来るなら寝たきりにならないよう、本人をその気にさせられる環境づくりをしたいものですね。
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