アルツハイマー病は発病前から治療できるのか
世界中で患者数が急増しているアルツハイマー病は、世界中の関心を集め、いろいろな研究が進められています。
認知症は、原因物質βアミロイドというタンパク質が蓄積することが原因の一つであるという考えから、このタンパク質がどの程度たまっているかを検査し、それによって事前に予防したり治療するなどして発症を抑えようというのが「発病前の治療」です。
しかしこれには疑問の声もあります。
海外でも国内でも研究が進められているが
アメリカではすでに臨床試験中の新薬によりこの試みが進められています。検査でβアミロイドがたまっているとされた人に新薬を投与するというものです。日本でも発症前に治療しようという製薬会社の臨床試験が行われようとしています。
しかし、このβアミロイドが原因とする説にも異論があります。
そもそもβアミロイドがどの程度認知症に関係しているかもわかっているわけではなく、ベータアミロイドが蓄積していても認知症どころかまったく健康な高齢者も多いのが現状です。
βアミロイドの蓄積は、認知症による細胞死の結果生じたものであり、認知症の原因ではなく結果であるとする専門家もいます。
認知症はまだまだ謎の多い病気であり、多くの研究が良い結果をもたらしてくれるのを願うばかりです。
しかし、完治出来る方法が現れるのはずいぶん先の話でしょう。
脳トレ、運動、食事改善など、効果が期待できると実験結果が得られている方法で自分や家族を守っていくのが今できる最善の予防法です。
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